税務調査の基本と実施の流れについて

税務調査とは
税務調査とは、納税者の申告内容が正確なものであるか確認する調査のことを言います。
法人や個人の事業者が、税法通りに正しく計算し、申告を行っているか確認が行われます。税法通りに申告していない部分が見つかった場合には、その部分を是正し、適切に申告するよう指導が入ります。
税務調査が入る確率は、法人で3.2%、個人で1.1%となっています。
税務調査の流れ
では、税務調査の流れを確認していきましょう。
1.税務署からの事前連絡(無い場合もある)
税務調査が行われる場合、基本的には税務調査を実施する10日から20日前に税務署から事前連絡が入ります。
事前に連絡があった場合には、調査当日までに準備を行います。税務調査当日のやり取りは、結果に大きな影響を及ぼしますので、顧問税理士と相談し、しっかりと準備しておきましょう。
また、税務調査の事前連絡がない場合もあります。これは、事前に通知することで税務調査の目的が達成されないと判断された場合に行われます。脱税の可能性がある場合や現金での取引が多い場合などに、事前連絡が行われないことがあります。
2.税務調査
税務調査当日、税務調査官が会社にやってきます。
まずは、ヒアリングが行われ、その後用意した会計資料を元に調査が行われます。ヒアリングは会社の代表者が主に対応することになりますが、資料を元にする調査の段階では、顧問税理士にお願いできるでしょう。
3.質問対応と争点交渉
会計資料を元にした調査の後、税務調査官から質問が出たり、追加で資料の提出を求められることがあります。
また、税理士が中心となり、争点交渉が行われます。調査官の指摘を受けた場合、重加算税に代表される高いペナルティが発生しますので、ここでの対応は重要です。
4.修正申告・納付
税務調査によって決定した内容に従って、修正申告を行い納付します。
以上で、税務調査は完了です。
税務調査で重いペナルティを負わないために
税務調査で重いペナルティを負わないために、まずは日頃の税務処理をきちんと行うように心がけましょう。しっかりと処理を行っておくことで、税務調査に入られた際にも、慌てずに対処することができます。
また、税務調査の事前通知の後、税理士と打ち合わせを行い、課題が見つかった場合には、自主申告を行うことで重加算税のようなペナルティを回避できます。
まとめ
- 税務調査とは、納税者の申告内容が正確なものであるか確認する調査
- 事前通知がある場合とない場合がある
- 税理士と相談し、きちんと準備を行うことが重要
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