もうすぐ年末!年末調整の基本中の基本について

年末調整とは
年末調整とは、企業において、従業員が納めるべき1年間の所得税と、毎月の給与や賞与から控除した所得税額を比較し、所得税額の過不足を調整する手続きのことをいいます。
所得税は、1年間の所得額に対して税額が決まりますが、年末にまとめずに毎月の給与や賞与から源泉徴収としてあらかじめ天引きされています。
しかし、毎月徴収している金額はあくまでも概算であるため、1年間で過不足が発生する場合があり、その過不足分の調整作業が年末調整にあたります。
年末調整の基本
ここからは、年末調整の基本的な内容について確認していきましょう。
年末調整の対象者
年末調整の対象となるのは、会社に「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を提出しており、かつ以下に該当する方です。
- 企業に1年を通じて勤務していた
- 年の途中で就職し、年末まで勤務している
これらに該当する人は年末調整の対象となります。
逆に以下に当てはまる方は年末調整の対象とはなりません。
- その年の主たる給与所得が2,000万円を超えている
- 災害減免法の適用を受け、その年の給与に対する源泉所得税の徴収猶予または還付を受けた
企業に勤めている場合でも、年間の給与所得の金額などによっては、年末調整の対象とならない場合もありますので、きちんと条件を確認しておきましょう。
年末調整の流れ
年末調整は、以下の流れで作業を行います。
- 必要書類の準備
- 源泉徴収簿の作成
- 給与所得金額の計算
- 所得額の計算
- 所得税額の計算
- 所得税の過不足の計算
- 法定調書の作成・提出
控除額などは、従業員それぞれで異なってくるためきちんと計算する必要があります。
具体的な計算方法や、必要書類等は次回の記事でご紹介いたします。
まとめ
- 1年間に徴収した所得税を年末に精算する手続きを年末調整と呼ぶ
- 条件に該当した従業員に対して年末調整を実施する
- 控除額などが変動するため、きちんとした計算が必要
- #年末調整
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