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節税効果も期待できる!減価償却について知っておきたいこと

減価償却とは

減価償却とは、所得税法や法人税法で定められている、支出額を数年がかりで計上していく方法です。

減価償却を行うには、対象とする固定資産の使用可能期間が1年以上であり、かつ、取得価格が10万円以上でなければなりません。

減価償却を行う資産は減価償却資産と呼ばれます。

減価償却の対象

減価償却を行う際には、償却を行う資産が減価償却に対応しているものかどうかを確認する必要があります。

減価償却の対象となる資産は、有形・無形の固定資産のうち、10万円以上のもので年を重ねて消耗しても資産価値が残り、使用可能な間は売って収入を得ることのできるものとなります。

減価償却できるもの

  • 機械装置
  • 車両運搬具
  • 器具備品
  • 事業で使用する建物
  • 建物付属の設備

一方、年月を経ても価値が減少しない資産は、減価償却を行うことができません。

減価償却できないもの

  • 骨董品
  • 書画
  • 土地
  • 借地権

減価償却の計算方法

減価償却には、定率法と定額法という2つの計算方法があります。

また、固定資産それぞれに耐用年数が定められており、それらを考慮に入れながら減価償却を行っていきます。

固定資産の耐用年数

固定資産には、先に述べたように、それぞれに耐用年数が定められています。

固定資産ごとに細かく定められており、資産によっては材料の違いで耐用年数が異なってくるものもありますので、減価償却を行う際にはきちんと確認を行うようにしましょう。

減価償却を行いたい固定資産の耐用年数については、国税庁のホームページで確認することが出来ます。

定率法と定額法

減価償却の計算方法には、定率法と定額法の2つがあります。

法人税法では、原則として定率法での計算を行うように求めています。ですが、定額法で計算を行ったも会計上は問題ありません。定率法以外で計算する場合は、別途届出を行うことで可能となります。

定率法

定率法は、固定資産のうち、まだ計上していない未償却残高に、耐用年数ごとに定められている一定の割合をかけて減価償却費を算出する方法です。

償却する額は、初年度が最も大きくなり、年度が進むにつれて徐々に小さくなっていきます。

【定率法の計算式】
減価償却額=未償却残高(初年度は取得価額)× 定率法償却率

償却率に関しては「減価償却資産の耐用年数等に関する省令」の別表八、九、十に詳しく掲載されています。ご確認ください。

定率法では、計算して求められた減価償却額が償却補償額(資産の取得価額×耐用年数に応じた保証率)を下回った場合、その年度から終了年までは改定償却率を使用して計算を行います。

また、償却額が償却補償額に満たなくなった場合は、その年以降の償却額は毎年同額となります。

定額法

定額法は、固定資産を購入した金額を、法律で定められた耐用年数で割り、耐用期間の間に毎年同額を償却していく方法です。

期の途中で減価償却資産を購入した場合、その年については月割りで計算を行います。

【定額法の計算式】
減価償却費=取得価額×定額法の償却率

減価償却のメリット

減価償却を行うと、法人の場合、法人税を節税できるメリットがあります。

減価償却費を毎年経費として計上することにより、償却を行っている間は利益を抑えることが出来、法人税の節税につながります。

また、固定資産の購入費用を一度に計上せず、複数年に渡って計上することで、購入した期の費用負担を抑え、財務状況をよく見せることが出来ます。

減価償却をきちんと行うことで、節税のメリットを享受することが出来ます。仕組みを理解した上で、適切に活用しましょう。

まとめ

  • 減価償却は、固定資産の取得価額を複数年に渡って計上していく仕組み
  • 固定資産ごとに耐用年数が法律で定められている
  • 計算方法には、定率法と定額法の2種類がある
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