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源泉徴収の概要について

源泉徴収とは

源泉徴収とは、年間の所得にかかる税金を事業者が給与からあらかじめ差し引くことを言います。従業員の給与を支払っている事業者は、必ず行わなければなりません。

源泉徴収を行うことで、従業員は確定申告を行う必要がなくなります。国としては、安定的な税収を得ることができるメリットがあります。

源泉徴収の概要

源泉徴収は、給与所得の場合、国税庁の定める「給与所得の源泉徴収税額表(月額表および日額表)」を利用して、算出します。この際、従業員によって適用される控除が異なるため、「(該当年度の)給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を提出してもらいます。

賞与の場合には、国税庁の定める「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」を利用して計算します。
退職金の場合には、国税庁の定める「所得税及び復興特別所得税の源泉徴収税額の計算方法」を用いて算出します。

源泉徴収した税金は、翌月10日までに所轄の税務署へ納めます。その際に、「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」を併せて提出します。
従業員が常に10人未満の法人の場合、「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」を提出すると、半年に1度まとめて納税できるようになります。

従業員以外への報酬・料金などの源泉徴収

ここまで、従業員に対する源泉徴収について紹介してきました。
源泉徴収は、従業員以外への支払いでも行う場合があります。

源泉徴収が必要な報酬としては、以下のものが挙げられます。

  • 原稿料、講演料、デザイン料など
  • 弁護士、公認会計士などへ支払う報酬
  • 社会保険診療報酬支払基金が支払う診療報酬
  • プロ野球選手、プロサッカー選手などに支払う報酬
  • 芸能人や芸能プロダクションを営む個人に支払われる報酬
  • 宴会等で接待を行うコンパニオンへ支払われる報酬
  • 契約金など役務の提供を約することにより一時に支払う契約金
  • 広告宣伝のための賞金や馬主に払う競馬の賞金

これらの報酬や契約金、賞金は源泉徴収の対象となります。

税率は、支払額が100万円以下の場合は10.21%、支払額が100万円を超える場合には20.42%となります。

フリーランスなどの場合、業務内容によって源泉徴収が行われる場合と行なわれない場合があるかもしれません。ご自身の業務が源泉徴収の対象となっているのか否かをきちんと把握しておくとよいでしょう。

まとめ

  • 源泉徴収とは、年間の所得にかかる税金を事業者が給与からあらかじめ差し引くこと
  • 給与を支払う法人は、源泉徴収を行わなければならない
  • 給与所得以外でも源泉徴収の対象となる場合がある
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